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圧空真空成形について

圧空真空成形について

圧空真空成形はその名のとおり、真空成形に含まれる成型方法ですが、真空状態で圧縮空気を送り込むことで、より複雑な形状や高精度の成形を可能にする加工方法です。成型品にシャープなラインや曲線を組み合わせた形状を出したい場合などには圧空真空成形が最適です。ここでは圧空真空成形の技術的な特長や他の成型方法との違い、圧空真空成形で使用する熱可塑性樹脂などを詳しく解説します。

圧空真空成形の特長

圧空真空成形の技術的な特長やメリットをご紹介します。圧空成形は熱を加えて熱可塑性のプラスチックシートを軟化させた後に、真空と同時に圧縮空気を送り込み、シートを成形型に密着させて一定形状に成形する加工方法です。その特長は様々ですが、最大の技術的なポイントは圧縮空気を活用した点にあります。ほかにも圧空真空成形は薄肉製品に対応するほか、凸凹の金型いずれかで成形可能なのに加え、多品種少量生産にも対応可能といったメリットがあります。ここでは圧空真空成形の技術的なポイントを詳しく解説します。

圧縮空気による成形

圧空真空成形の最大のポイントは樹脂シートと金型を密着させる際、真空状態で圧縮空気を加える点です。圧縮空気とは加圧することにより体積を縮小させた空気で、圧搾空気とも呼ばれます。真空の力で樹脂シートを引き伸ばす真空成形は、大気圧以上の圧力をかけることはできません。一方、圧空成形は真空と同時に圧縮空気をかけて成形するので、より精度の高い成形やデザイン性に富んだ成形が可能となります。圧空真空成形の寸法精度は、成形品にもよりますが、射出成形と同等の精度を確保することも可能で、いわゆるアンダーカット形状の製品などにも適応します。

薄肉製品に幅広く対応

圧空真空成形は薄肉形状にも幅広く対応します。一般的に薄肉とは、厚み約0.1~6mmの製品を指します。射出成形は平均的に高い精度を確保できる工法ですが、薄肉製品の製造には適さない場合があります。その点、圧空真空成形は薄肉加工に加え、設備や機械によって制限はありますが、大型サイズ、広面積、深絞り成形の製品にも対応できるといったメリットがあります。

凸凹の金型いずれかで成形可能

圧空真空成形は射出成形や板金プレスと異なり、凸型あるいは凹型の片側のみが型当たりになる工法のため、凸凹の金型いずれかで成形可能です。そのため、製作期間が短くて済み、材料費のコストも抑えられるといったメリットがあります。なお、必要寸法を成形時の内側に設定するか、外側に設定するかで凸凹を決めます。凸型のメリットとしては、成形品内側の寸法を正確に出せるほか、成形品中央部の肉厚を大きくできるといった点があります。一方、凹型の利点としては成形品外側の寸法を正確に出せるほか、成形品外側のデザインを容易に出せるなどの点があります。

多品種少量生産に適応

圧空真空成形は月数十個といった少ロット生産から中ロット生産に向いた工法といえます。というのも圧空真空成形は前述のとおり、キャビティとコアが必要な射出成型とは異なり、凹型または凸型のどちらかのみの金型で成形可能で型費用が抑えられるためです。また、工法的にも圧空真空成形は射出成形や他の工法と比べて準備などの工数が少ないといった特徴があり、多品種少量生産に適しているといえます。ただし、圧空真空成形の金型には圧縮空気により大きな圧力がかかるため、高い耐久性が求められ、メンテナンスには一定の費用を要します。

大型成形品にも対応

圧空真空成形は成型機のサイズにもよりますが、大型・広面積の製品に対応できるメリットがあります。なお成形サイズが大きいほど、型費を含む材料費の差が大きくなり、他製法と比較してコストメリットが容易に出やすくなる傾向があります。また、圧空真空成形は大型サイズに加え、深絞り成形への対応が可能で、特に前述のとおり広面積での薄肉成形品に幅広く対応します。

圧空真空成形と真空成型、射出成形、ブロー成形との違い

圧空真空成形と真空成型は、どちらも空気の力を活用して成形するという点では同じですが、真空成形が真空吸引力、いわば「マイナスの空気圧」を用いるのに対し、圧空成形は圧縮空気=「プラスの空気圧」で成形するという点で異なります。また、圧空真空成形と射出成形は前述のとおり、圧空真空成形が凸凹いずれかの金型で成型可能なのに対し、射出成形はキャビティとコアの両方が必要となるなど、技術的な相違があります。また、ペットボトルやポリタンクなど、中空の製品を作るのに用いられるブロー成形は、中空成形や吹込み成形とも呼ばれます。ブロー成型はペレット状のプラスチック原料をブロー成形機で溶かして、パイプ状にする(パリソンとも)など、さまざまな点で圧空真空成形とは異なります。

真空成形
真空成形

トリミング機能が備わった高速連続真空圧空成型機を導入し、お客様のニーズにきめ細かく対応した高性能トレーの製造が可能です。

射出成形について
射出成形について

プラスチック製品を製造する最も一般的な工法で、目的の形状の製品を作り出します。

圧空真空成形で使用する熱可塑性樹脂

圧空真空成形で使用する熱可塑性樹脂(適度な温度に加熱すると軟化して可塑性をもち、冷却すると固化する樹脂)をいくつかご紹介します。ここではAES(アクリロニトリル-エチレン-プロピレン-ジエン-スチレン)、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂)、PMMA(メタクリル酸メチルエステル樹脂)、PVC(ポリ塩化ビニル)についてそれぞれの物質的特性をご説明します。

AES
(アクリロニトリル-エチレン-プロピレン-ジエン-スチレン)

AESはエチレンプロピレンゴムにスチレンとアクリロニトリルをグラフト重合した三元共重合体です。物性は ABS 樹脂とほぼ同じですが、ABS樹脂よりも高い耐候性を有しています。また、AESは耐衝撃性、成形性にも優れており、圧空真空成形の材料としてもひんぱんに使用されています。AESの成型品は多岐に渡りますが、一例をあげると屋外用の機械カバーなどに使用されています。

ABS
(アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂)

ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂)の主な特長としては流動性の良さがあげられ、前述のAESとよく似た素材です。高い流動性を生かし、圧空真空成形でも使用され、圧空真空成形の長所でもある薄肉製品に対応します。また、ABSは剛性や硬度、加工性、耐衝撃性、曲げ疲労性など機械的特性のバランスも良い素材で、圧空真空成形以外の工法にも幅広く使用されています。

PMMA(メタクリル酸メチルエステル)

PMMA(メタクリル酸メチルエステル)は、アクリル樹脂とも呼ばれる通り、透明度が高い樹脂です。数あるプラスチックの中で、最も透過性が高い材質で、耐候性にも優れることから屋外でも問題なく使用できる点も利点です。安価であるため圧空真空成形でもしばしば使用されています。一方、強度にやや欠点があるため、成形時に割れが発生しやすいのが難点といえます。圧空真空成形で使用する際は割れに対応したノウハウが必要となります。

PVC(ポリ塩化ビニル)

ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)は「塩ビ」や「ビニール」とも呼ばれ、もっとも身近な汎用プラスチックのひとつです。PVCは耐薬品性、耐水性、電気絶縁性、難燃性に優れており、圧空真空成形で使われる塩化ビニル樹脂は主に硬質塩化ビニル樹脂です。PVCは難燃性も高いため、洋服の繊維やソファー、椅子などの家具の合皮を含む身近な製品に幅広く使用されています。

圧空真空成形機について

圧空真空成形機はメーカーによって様々な機械が開発されています。基本的に圧空真空成形機は材料保持装置、加熱装置、型プラグを取り付けるプレス装置、圧空装置または真空装置などで構成されます。補助装置としては、材料の送り装置、成型品の取り出し装置、各部を動作させる空気減、油圧減、制御等の装置、成形品のトリミング、仕上げ装置などが組み込まれています。圧空真空成形機の種類としては、一般用圧空成型機、ロータリー式圧空成型機、ライン式連続圧空成型機などがあり、ニーズや特長に応じて成型機を選択します。一般用圧空成型機は成型機としては基本的な装置で、単発式とも呼ばれています。材料保持枠を中心に加熱装置や金型テーブル、プラグテーブルなどがあります。ロータリー式圧空成型機はクランプ、加熱、成形とそれぞれ別の個所に円周上に配置された各装置があり、サイクル・タイムが短いのが特長です。また、工程が分業化されているため、所要時間を通常の一般用圧空成型機の3分の1ほどに短縮できます。

圧空真空成形による製品の一例

圧空真空成形による成形品の一例をご紹介します。ここでは、事業所や駅などに設置された各種装置のカバーやパネルをご紹介しますが、圧空真空成形による製品は多種多様ですので下記にご紹介する限りではありません。三光ライト工業ではカバーやパネル以外にも各種トレーやブリスターパックなどを短納期、低価格でご提供しますので、お気軽にご相談ください。

カバー

圧空真空成形は各種カバーの成形工法としてひんぱんに使用されます。圧空成形は外観寸法の精度を高められるため、一例をあげるとレジャー装置の操作パネルの前面カバー、券売機のフロントカバー、分析機のカバー、産業機械のカバー、セルフレジのプラスチックカバーなどに応用されています。近年は金属の板金カバーで製作されていた物が、R形状のついたデザインや曲面デザインのある樹脂カバーに置き換わる例も多くなっており、圧空成形品はこれまで以上に様々な場面で活用されています。

パネル

各種パネルも圧空成形により成形されています。代表的な製品では医療機器のフロントパネル、計測機器のフロントパネルなども圧空成形により製造されています。圧空成形の技術的特長は前述のとおり、大型サイズに対応できる点であり、こうした利点を生かしてブランドサインや医療機ハウジング、産業機械カバー、精密部品トレイ、産業ロボット筐体などが圧空成形によって製造されています。

圧空真空成形などプラスチック成形は三光ライト工業にお任せください

圧空真空成形などプラスチック成形は三光ライト工業にお任せください

三光ライト工業は圧空真空成形をはじめ真空成形や射出成形、2色成形、LIM成形などで豊富な実績があります。ご提供する製品も多岐にわたり、通信端末の筐体や各種トレー、ブリスターパックなどあらゆるプラスチック成形品を大量生産可能です。また、弊社は射出成形金型も自社製造できるノウハウを有していますので、成形品のみならず金型についてもお気軽にご相談ください。なお、木型は製造していませんのでご了承ください。弊社は金型の製造から成形品の試作、量産まで一貫対応しているため、低価格、短納期を実現します。試作後のデザイン変更にも柔軟に対応させて頂きます。弊社は素材についてのノウハウも高く、前述した素材のほか、ポリカーボネート(PC)やポリスチレン(PS、ポリ・スチレンとも)をはじめ硬質・軟質・発泡体・複合多層材料・薄板から厚板まで、あらゆる素材をお望みの形に成形加工します。また、弊社は「アッセンブリ(組立加工)」も幅広く承っており、プラスチック成形品の製造だけでなく、塗装、印刷などの二次加工はじめ、パッケージ品も一貫製造しています。アッセンブリではシート貼り付け、インサート品熱圧入、超音波接着、パッケージ品製作、各種試験、検査など、様々な工程を組み合わせられますのでお申し付けください。弊社の拠点工場には全自動射出成形機、全自動2色成形機、LIM射出成形機をはじめ3次元測定機や金型製作のマシニングセンターなど充実の設備が整っており、お客様のニーズにきめ細かく対応します。ご連絡お待ちしています。

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