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2色成形とインサート成形の違い

2色成形とインサート成形の違い

ここでは2色成形とインサート成形で使われる金型、成形機や工程の違いとそれぞれの長所、短所について説明します。

2色成形とインサート成形の金型、工程の違い

インサート成形の工程

インサート成形は金属部品(ネジ、板金、端子)などの部品を金型に装着して熱可塑性樹脂(プラスチック)と一体成形する工法です。一般的に単色金型と汎用の成形機を使い製造します。金型が開いた時に金属部品(ネジ、板金)などの部品を金型に装着して金型を閉じた後に熱可塑性樹脂を射出充填し成形します。装着する部品の材質は熱可塑性樹脂より溶融温度が高い金属、セラミック、熱硬化性樹脂などが使われます。部品の装着は少量生産では人手で、大量生産ではトラバース、治工具を利用して自動化(無人化)させる場合が多いです。

  1. インサート板金装着前  インサート板金は、トラバースで自動挿入インサート板金装着前 インサート板金は、トラバースで自動挿入する
  2.  インサート板金を装着した金型(透視図)インサート板金を装着した金型(透視図)
  3. 射出成形で樹脂と一体で成形 射出成形で樹脂と一体で成形
  4. インサート成型 商品の取り出し インサート成形品の取り出し インサート成形品は、トラバースで取り出す

インサート成形について更に詳しく

2色成形の工程

2色成形(ダブルモールド)とは、異なる熱可塑性樹脂の組み合わせの製品を1サイクルで一体成形する工法です。一般的に2色成形専用の金型と可動側に回転機構を備えた特殊成形機で製造します。成形機には2本のシリンダーがあり成形機も金型も共に特別な仕様となります。金型はDCタイプが可動側、固定側各々1次側、2次側2型ずつ必要です。アーブルグタイプは可動側、固定側1型ずつで、1つの型の中に1次側と2次側の形状を加工します。2つの熱可塑性樹脂を専用成形機の中で1次側、2次側に順番に射出充填して成形します。このサイクル1工程で製品が出来上がります。使われる材料は熱可塑性樹脂の組み合わせのみです。材料としては硬質材料はPC、ABSなど、軟質材料はエラストマーなど制限があります。2色成形材料について詳しくはこちらをご覧ください。

以下は、2色成形(DCタイプ)の工程です。

  1. 次側樹脂を充填(右 1stキャビティ側)次側樹脂を充填(右 1stキャビティ側)
  2. 可動側(1stコア,2ndコア)型を180度回転
  3. 2次側樹脂を充填(左 2ndキャビティ側)、1次側樹脂を充填(右 1stキャビティ側)2次側樹脂を充填(左 2ndキャビティ側)、1次側樹脂を充填(右 1stキャビティ側)
  4. 2ndキャビティ側の製品を取り出す
  5. 可動側(1stコア,2ndコア)型を180度回転
  6. 以降、3から5を繰り返す
  7. 二色成型 コア側拡大図コア側拡大図

2色成形とインサート成形の長所、短所

二色成型で使用するエンジニアリングプラスチック(PC、PBT、PC-ABS、PAなど)の接着プロセス削減によるコストダウンが可能

2色成形とインサート成形を比較した場合それぞれ長所、短所があります。

2色成形の長所、短所

2色成形の長所

成形機内で製品の製造が完結し人手を介さないので品質のばらつきは少ない。1工程で完結しリードタイムが短い。

2色成形の短所

熱可塑性樹脂同士の組み合わせのみ。使用できる材料(樹脂)に制限がある。2色成形機は単色成形機より高価で金型構造が複雑。つまり、イニシャルコストは高い。

インサート成形の長所、短所

インサート成形の長所

熱可塑性樹脂と他の異材の組み合わせが可能。金属、セラミックなど組み合わせられる材質が多い。樹脂の方は2色成形と違ってほとんどの材料が使える。成形機は単色の汎用機で2色成形機より安価。金型製作費などイニシャルコストは安い。

インサート成形の短所

部品の装着を自動化する場合は装着装置や搬送設備にコストがかかり、イニシャルコストが高くなる。インサート成形部品を人手で装着する場合品質がばらつき易い。

2色成形、インサート成形を選択するメリット

液状シリコーンゴム射出成形とは異なるインサート成形インサート成形品の写真

2色成形、インサート成形ともに2つの異なる材質を一体成形する工法で2つの部品を後から溶着などの組立する方法に比べてさまざまなメリットがあります。

  • 2部品の組立ではできない形状、デザインを実現できる。
  • 2種類の材料を組み合わせるにより製品の性能や強度を改善できる。
  • 工程、工数を削減してリードタイムの短縮、製造コストの低減が図れる。
  • 人手を介することが少ないので製品の品質が安定する。

ご相談から生産までの流れ

2色成形、インサート成形品の検討につきましては弊社営業技術部にご気軽に相談して下さい。電話でもメールでも受け付けております。2色成形、インサート成形については弊社は長年の経験、ノウハウを活かして顧客様の要求を最大限満足できる提案をさせて頂けると思います。弊社は製品設計から金型製作、試作、量産まで自社一貫体制で手掛けております。 詳細な図面を頂けかなくても略図や構想イメージから製品を具現化することには多くの実績があり顧客様から高い評価を頂いております。

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