2色成形 金型の価格
金型の価格はイニシャルコストとして成形品の製品価格の一部を構成する要素です。特に生産数が少ない製品は1個あたりの金型コストが成形コストを上回る場合もあり製品価格を大きく左右します。一方金型にかける費用によって成形品の性能や精度、質感が決まり、製品の売れ行きや成形生産性に影響して、製品1個あたり製造コストを低減し採算性を改善するポイントにもなります。ここでは、2色成形金型の製造コストを決める要素、単色成形金型と比較した場合のコストの違い、金型にかけるコストの重要性、弊社の2色成形金型の事例を説明します。
金型製造コストを決める要素
型の出来(仕上りや構造)は成形品の品質や生産性に影響し、成形品の製造コストの8割以上が決まり非常に重要です。金型の製造コストは、1.設計費 2.金型ベースなどの材料費 3.加工工数 4.試作検証、管理費などで構成されます。加工工数は製品の大きさ、形状、取り数や求められる仕上げ精度にかける工数によって決まります。形状が複雑な場合、スライドなど金型構造も複雑になり加工工数も増大します。
単色成形金型と比較して
一般に2色成形金型はDCタイプではキャビ、コアとも2個ずつ必要で材料費はほぼ2倍になります。ただしアーブルグタイプではコア側のベースは1つなので材料費は若干安くなります。加工工数も単色成形金型の2個分近くの工数がかかります。トータルの製造コストは試作検証費用を併せて単色成形金型の1.5~2倍位となります。DCタイプとアーブルグタイプの違いについては、「2色成形 金型」の専用ページchapter1をご覧ください。
外観仕上がりや金型構造の重要性
金型構造や仕上げにかかる工数は製品品質や耐久性や外観質感を決める重要な要素です。それらにかけられる費用で製品の仕上がりや質感が決まり、売れ行きや利益に直結すると言っても過言ではありません。売上が多ければ製品1個あたりのイニシャルコストが大幅に下がります。金型の出来は製品の売れ行きや成形生産性を左右し1個あたりの製造コストの低減に繋がり、利益率の大幅改善に繋がります。一定以上の販売を企画するならば金型にかける費用はきわめて重要なポイントになります。
弊社は創業時から主に外観部品の製造に携わっており製品の売れ行きを左右する見栄えや質感の再現は得意です。また弊社は金型を自社生産していますので、顧客様の要望をきめ細かく取り入れ最適な製品を作り出し顧客様から高い評価を得ています。
弊社の金型価格の例
弊社の2色成形金型の価格の一例を紹介します。
形状A(フックなしで比較的単純な形状)
金型価格 | DCタイプ | アーブルグタイプ |
---|---|---|
1個取り | 200万円 | 170万円 |
2個取り | 255万円 | - |
4個取り | 330万円 | - |
形状B(フックありでスライドが有る構造)
金型価格 | DCタイプ | アーブルグタイプ |
---|---|---|
1個取り | 220万円 | 190万円 |
2個取り | 285万円 | - |
4個取り | 370万円 | - |