射出成形の製品例について
射出成形は合成樹脂(プラスチック)などの材料を加熱して溶かし、金型(キャビティ)に送り込んだ後、冷やすことで目的とする形にする成型法です。注射器で液体を送り込む様子に似ていることから、射出成形と呼ばれます。射出成形は複雑な形状を含めて多様な形の部品を連続して素早く大量生産することができます。そのため射出成形品は日用品をはじめ私たちの身の回りにあふれています。三光ライト工業は射出成形品で豊富な実績があり、型締め力360t級や180t級の最新鋭の全自動射出成形機を複数台設備しています。ここでは射出成形による製品の一例をご紹介します。あわせて射出成形製品に使用される主な樹脂をご案内します。また、射出成形以外の工法であるインサート成形やブロー成形(中空成形)、真空成形、二色(2色)成形、インモールド成形による製品例もご紹介します。
目次
射出成形の製品一例をご紹介
射出成形の製品一例をご紹介します。ここでは自動車部品のバンパーやプラモデル、各種部品(パーツ)をご紹介します。射出成形は大型、小型、肉厚、薄肉問わず様々な形状やデザインの製品を成型できるのが強みで、ここで紹介する製品以外にも様々な製品に採用されています。三光ライト工業は高度な射出成形を駆使し、お求めの製品を低価格、短納期でご提供しますので、いつでもお問合せください。
バンパー
自動車部品のひとつであるバンパーの多くは射出成形によって製造されています。バンパー以外でもインストルメントルパネル、バックドア、フェンダーインナー、ドアトリム、クォータートリム、ダクトなどの大型製品が射出成形によって成型されています。ヘッドライト、サイドミラー、ドアノブ、ウィンカーランプなども射出成形品が多くを占めます。
プラモデル
プラモデルの製造方法は、射出成形(インジェクション)、真空成形(バキューム)、押出成形、ブロー成形、3Dプリントなどさまざまですが、一般的な成形法は射出成形です。射出成形によるプラモデルはインジェクションキット(射出成形キット)と呼ばれ、大量生産に向き、パーツの精度も高いのが特長です。
各種部品(パーツ)
三光ライト工業では型締め力360t級の全自動射出成形機など最新鋭の設備を駆使し、家電製品部品、カーオーディオ部品、携帯電話部品、その他精密部品など各種部品(パーツ)を製造しています。上記のほかにも弊社は様々な製品を射出成形で製造可能ですので、いつでもお問い合わせください。
射出成形製品に使用される主な樹脂と製品例
射出成形製品に使用される主な樹脂と製品例をご紹介します。ここではPP(ポリプロピレン)、PC(ポリカーボネート)、ABS(アクリロニトリル、ブタジエン、スチレン共重合合成樹脂)、PE(ポリエチレン)のそれぞれの特性と合わせて三光ライト工業が製造している製品例をご案内します。
PP(ポリプロピレン)
PPはプラスチック樹脂の中で最も比重が軽いのが特長で、三光ライト工業では歯ブラシやメディアケースなどを射出成形しています。PPは柔軟性もあるため、射出成形だけでなく真空成形や圧空成形、押出成形、ブロー成形など、金型を使用した多くのプラスチック成形に対応しています。またPPは引張強度、衝撃強度、圧縮強度といった機械的強度が高く、耐摩耗性にも優れています。耐熱性も兼ね備えていることから電子レンジにも十分耐えることができ、食品を収納する食品用タッパーの素材として広く流通しています。
- 歯ブラシ
- メディアケース
PC(ポリカーボネート)
PCの耐衝撃性は同じ厚みのガラスの約200倍、アクリルの約30倍ともいわれ、プラスチック類でもっとも衝撃に強い素材です。また、透明性も高い樹脂であるため、航空機のキャノピーや工業用機械のカバーなどの用途にも適応します。PCは成形条件が厳しいため、使用するにはノウハウが必要ですが、三光ライト工業ではPCの特性を最大限に活かし、携帯電話筐体、スマートフォン筐体、車載用電子機器ケースなどを射出成形で製造しています。
- 携帯電話筐体
- スマートフォン筐体
- 車載用電子機器ケース
ABS
ABS(アクリロニトリル ブタジエン スチレン共重合合成樹脂)樹脂は射出成形で使用する材質の中でも比較的成形しやすいうえ、後工程のNCルーターでも加工性が高い、汎用的な樹脂の一つです。さらに耐衝撃性も高いため、自動車業界から医療・産業機器などあらゆる業界の様々な製品に使用されています。三光ライト工業ではABS樹脂を使用して電動歯ブラシのケースなどを製造しています。
- 電動歯ブラシのケース
PE(ポリエチレン)
PEは優れた軽量性、耐衝撃性、耐薬品性(酸・アルカリ)を備えています。また、樹脂素材の中でも非常に安価なのも特長です。ただし、接着性が低いため、成形後の収縮が大きいといった難点がありますが、三光ライト工業ではPEの特性を踏まえた上で、ハスバ歯車などの機構部品を射出成形しています。
- ハスバ歯車
射出成形(インジェクション成形)以外の製品例
射出成形(インジェクション成形)以外の工法による製品例をご紹介します。ここではインサート成形、ブロー成形(中空成形)、真空成形、二色(2色)成形、フィルムインサート成形のそれぞれの工法による製品例をご紹介します。なお、三光ライト工業ではインサート成形、真空成形、二色(2色)成形、フィルムインサート成形で豊富な実績がありますが、中空成形は対応しておりませんのでご了承ください。
インサート成形
インサート成形はその名のとおり、金型が開いているときにインサート部品(金属部品など)を装着してから一体成形する工法です。インサート部品には板金やネジなどの金属素材のほかガラス、ICタグなどの半導体部品、異種のプラスチック部品など様々な材料が使われます。三光ライト工業ではインサート品としてアルミやSUSなどの金属部品だけでなく、ガラス、半導体部品など様々な素材を用いたインサート成形品も製造しています。
- 端子インサート
- アルミ板金インサート
- SUS板金インサート
- ICタグ・シリコーンインサート(試作品)
- ガラスインサート(試作品)
ブロー成形(中空成形)
ブロー成形(中空成形、吹込み成形とも)は、加熱・可塑化させた樹脂を押し出し、ダイ(die)で円筒状の「パリソン」(ホットパリソンとも)を成形します。それを冷却・固化させず、ダイレクトに金型内に入れ、空気を吹き込むことで成型するプラスチック加工法です。ブロー成形は主にPETボトル(ペットボトル)やポリタンク、自動車部品のウォッシャータンクなど、中空の容器状製品をフォーミングするのに用いられています。なお、三光ライト工業ではブロー成形(中空成形)は非対応となっておりますのでご了承ください。
真空成形
三光ライト工業は射出成形と同様、真空成形でも高度な技術を有しています。弊社の最新鋭の全自動真空成型機は成形や抜きの工程を全自動化し、10段重ねに対応したトリミング機能付き高速連続真空圧空成形機です。弊社はこれらの設備を最大限に活用し、お客様のニーズにきめ細かく対応したオリジナルトレーや自動車部品トレー、工業用トレーなどを低価格でご提供しています。オリジナルトレーは小ロットから生産が可能で、特定の大きさに商品を梱包できるようにトレーのサイズを調整いたします。また、自動車部品トレーはミラーやオーディオ部品、車載部品などをご希望のサイズで収納できるトレーです。工業用トレーはPC用品、精密板金、センサー、モーター、カメラレンズ、ICチップ、半導体、JEDEC規格など、様々な工業用品を傷つけずに保護できるトレーとなっています。
- オリジナル真空成形トレー
- 自動車部品トレー
- 工業用トレー
二色成形
二色(2色)成形とは、異なる樹脂や材料、具体的にはプラスチックやエラストマーを組み合わせて一体化させる成形工法です。1つの工程やサイクルで2つの樹脂や異材を組み合わせることからダブルモールドとも呼ばれます。三光ライト工業は最新鋭の全自動2色成形機を10台保有しており、自動車車載品、スマートフォン部品、各種部品を製造しています。
- 2色成形の自動車車載品
- 2色成形のスマートフォン部品
- その他2色成形の各種部品
フィルムインサート成形
フィルムインサート成形は射出成形の熱と圧力でフィルムと一体化した製品を成形する工法で、三光ライト工業はフィルムインサートのご要望にも幅広く対応いたします。弊社のフィルムインサート成形は複雑な形状にも活用できるほか、加飾化や多色化、意匠性、デザイン性の向上にも適しています。また、リードタイムが短縮されるほか、多品種小ロットに対応した工法です。フィルムインサート成形とよく似た工法でフィルムインモールド成形があります。フィルムインモールド成形は、射出成形の熱と圧力により図柄を製品表面に転写する工法で、自動車部品や家電部品の加飾などに多用されています。フィルムインサート成形とは異なり、フィルムのインク部分のみが転写されるのが特徴です。
射出成形は製品例が豊富な三光ライト工業にお任せください
射出成形は製品例が豊富な三光ライト工業にお任せください。家電製品(電化製品)部品、 カーオーディオ部品、携帯電話部品、その他精密部品など幅広い製品で豊富な実績があります。弊社は射出成形金型(キャビティ)を自社で設計し、製作しています。金型の設計・製作を内製化することで低価格かつ短納期で製品をご提供します。弊社は中原工場に金型製作部門を構えており、同工場にはマシニングセンターやNC放電加工機、NCワイヤー放電加工機、細穴加工機、フライス盤、平面研削盤、成形研削盤、レーザー溶接機、精密高速旋盤、直立ボール盤、3次元CAM、3次元CADなど最新鋭の設備を取り揃えています。弊社は射出成形のみならず、プラグアシスト法を含む真空成形や2色成形、LIM成形、インサート成形、フィルムインサート成形など幅広い技術を有しています。量産はもとより多品種少量生産、小ロット生産、複雑形状品、大型・小型製品、薄物・厚物製品など数量と大小のサイズを問わず、プラスチック成形品であれば何でも製作いたします。加えて組立加工もご要望に応じて幅広く対応いたします。具体的にはプラスチック部品のアッセンブリ(接合)や金属部品の圧入、シール貼り、超音波接着、パッケージ品製作などの作業も承ります。超音波接着は熱風溶着、電気溶着、赤外線溶着、レーザー溶着などと違って、内部からの摩擦発熱を使って溶着機で溶着する技術です。
弊社は溶着機による超音波接着を得意としており、超音波の振動熱で複数のプラスチック部品を接着します。弊社の超音波接着は、接着強度に優れるなど高い評価を得ています。弊社は素材についても高度な知見があり、PP(ポリプロピレン)やPC(ポリカーボネート)、ABS(アクリロニトリル、ブタジエン、スチレン共重合合成樹脂)、PE(ポリエチレン)などの熱可塑性樹脂をはじめ熱硬化性樹脂、スーパーエンプラ、ガラス繊維、炭素繊維などの素材研究にも取り組んでいます。ウェルドラインや反り、ストリークなどの成型不良撲滅のための改善事例も豊富です。高機能のプラスチック製品を製造するには樹脂を溶かす溶融・溶解温度や溶融・溶解樹脂を流し込むタイミング、押し出す時間、注入・充填の仕方、成形品を取り出す技術、仕上げの技術など様々なノウハウが必要です。その点、弊社は射出成形に関する多くの実績を有しています。また、射出成形機用のノズル、スクリュー、ホッパー、シリンダー、ゲート、エジェクターピンなどの部品についての知見も豊富ですので、いつでもおたずねください。機械の構造を含めて詳しくご案内させて頂きます。プラスチック成形や金型(キャビティ)のことは何でも三光ライト工業にお任せください。ご連絡お待ちしています。